最近、竹内睦泰(むつひろ)先生が古事記に関する本
を出していて、これまで習ったことがない話ばかりで興味深く読みました。門外不出の口伝を意を決して公開したとのことで、そのまま教科書に載せることはできないでしょうが、学術的に検証すべき内容が大いに提供されていると感じました。神話の世界のことなので難しいとは思いますが。個人的な感想を一つ言うと、学生の頃「ひみこ」を勝手に当て字された「卑弥呼」ではなく「日巫女」として教わりたかったです。古事記について学術的にはどこまで分かっているのか知りたくて『「神武東征」の原像〈新装版〉』
を手に取ってみました。定説では、天孫降臨の地は宮崎県の高千穂、神武東征の出発点は宮崎県の日向と言うことになっていますが、この本によると出発点は北九州・筑前の日向(糸島付近)が有力とのことです。その他、高地性銅鐸文化圏のことなど色々勉強になりました。
古事記については分からないことだらけという印象ですが、あれだけ細かく地名や神様の名前を残しているのだからその名残はどこかにあるはずです。ネットで調べただけですが、私が今一番有力だと思うのは阿波古事記研究会の提唱する説です。天孫降臨も神武東征も全て阿波の国、つまり天皇の起源は今の徳島県という説です。阿波古事記研究会副会長の三村さんという方の講演、例えば
や地元のテレビ局作成の「阿波古代史プロジェクト」シリーズ(全6回)
などを視聴すると、古事記の舞台が阿波の国であったという話を信じたくなります。(もちろん他にも有力な説があるのでしょうが。)2015年の年末に家族でドライブ旅行した際に徳島港から和歌山港までフェリーに乗りました。その時、甲板から淡路島が見えましたが、大昔に神武東征の際も似たような景色が広がっていたのかと思うと感慨深いです。写真が残っていたので添付します。
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