2020年10月30日

首都高湾岸線 本牧埠頭から幸浦までの制限速度を100km/hに上げてくれませんか!

芸能人が交通事故を起こしてニュースになっています。千駄ヶ谷でUターンしたときに二人乗りのバイクに衝突したとのことですが、私も最近バイクで都心に行くこともあるので二人乗りで衝突されたら怖いなあ、いや死ぬかもしれないなあと思いました。先日、三鷹から甲州街道経由で新宿に入った際に警察にとめられて、もしかしてスピード違反で捕まったかとドキドキしながら誘導に従ったところなんとバイク事故が多いので注意喚起のためティッシュを渡しているとのことでドッと緊張が解けたことがありました。というのも、その数週間前に車で鎌倉の両親の所に行った際、首都高湾岸線の幸浦の手前でスピード違反で捕まり、15000円の罰金を払ったばっかりだったからです。制限速度80km/hのところ103km/hで捕まりました。

本牧ふ頭・幸浦区間は湾岸線Bの最南端分岐の部分

私は以前にも同じ場所でスピード違反で捕まっていますが、その時は114km/hでした。(警察に捕まったのはそれ以来、まさか同じ場所でやるとは!)その時は2015年夏の北海道旅行から帰ったばかりで北海道の道路と同じ感覚で運転していたのが良くありませんでした。ただ、本牧ふ頭を越えてから幸浦までは交通量もぐっと減り、片側3車線なので100km/h前後で走っても安全性には充分に余裕があるはずです。あの区間を80km/hに制限する理由が全く分かりません。とはいえルールなので5年前からはこの区間を走る際には注意していました。今回は3車線の真ん中を走っていたのですが幸浦に近づいたのでもう大丈夫だろうと追い越し車線からトラックとセダンを追い越したところそのセダンが覆面車両でした!といっても80km/hから100km/hに上げただけだし、追い越し車線でで速度が上がるのは仕方がないはずなので、警察の方に言い訳したところ、追い越した後もスピード落ちませんでしたよねと言われてしまいました。普通そんな直ぐスピード落とすか~、運動エネルギー勿体ないじゃんと少し思いましたが子供じみているので止めにして、以前から疑問に思っていること、そもそもこの区間が制限速度80km/hというのがおかしいんではないでしょうか?とストレートに聞いたところ、首都高全体で80km/h以上で走ってはいけないと昔から決まっているのでとのことでした。

https://www.totokyo.or.jp/safety/topics/file/anzensoukousienguid/p24_25-syutokoseigensokudozu.pdf

確かにそうですけど、現状に即していないですよね。ベイブリッジ付近では80km/hの制限速度を守っている車両はほとんど無いように見受けられます。むしろ車の流れに沿って100km/h前後で運転する方が流れの滞留を生まずにすみます。道路構造も車両も進化しています。また、道路交通の国際化を考慮しても、昔からの慣例だからと交通ルールを変更しないのは行政の怠慢ではないでしょうか?現状に即したルール変更をお願いします!

2020年10月13日

日本学術会議改革でILC誘致へ前進か?(10兆円規模の研究基金創設、政府主導のILC誘致へ期待)

 菅(すが)首相による推薦候補者の任命拒否をきっかけに最近話題沸騰中の日本学術会議ですが、このブログではILC(国際リニアコライダー)誘致の意思決定にかかわる日本学術会議の動向に注目してきました。今年2月のエントリー「ILC誘致は内閣主導で!(もはや学術界の意見集約は困難)」で紹介したように、ILC誘致に行政・民間が推進に向け力強いメッセージを発している中、学術界の取りまとめ(学者の国会?!)である日本学術会議がILC誘致に否定的な声明を発表したのはとても残念でした。以前のエントリーを引用すると、

学術会議としてはILCは強くは推薦できないという従来の提言を踏襲したものとなっています。結局、政財界からの後押しがあったのに学術界が一枚岩になってILC推進に動けなかったというとても残念な結果になりました。今後ものらりくらりと時間だけが過ぎていくのでしょうか?

との印象は未だ変わりません。ただ、今回の騒動で学術会議のあり方に様々な意見が出たこと及び学術会議の会長にニュートリノ質量の発見でノーベル賞を受賞した梶田先生が選ばれたことから、素粒子実験の大型プロジェクトであるILCの誘致が一気に加速するのではないかと期待しています。東京オリンピックの開催もまだ不透明な中、ILC誘致を次の国家プロジェクトとして官民学が連携して取り組んでもらえればと思います。これまで同様、学術界の意見集約が難しいようであれば行政改革を推進する内閣主導でILC誘致に向けて動き出してもらえないでしょうか。国際理解・平和貢献・科学技術立国といったキーワードでILC誘致を丁寧に説明すれば国民はみんな納得すると思います!

追記:既に研究支援のための10兆円規模のファンド創設が閣議決定されているそうです。例えば、こちらこちら。年間で数千億円の支援ができるそうなのでILC建設費用の約8千億円もこのファンドがあれば問題ないでしょう。つまり学術会議が懸念している予算問題も解決するのでILC誘致に向けた日本政府による公式な意思表明が来年にも発表されると思います。

2020年10月11日

2020年ノーベル物理学賞にペンローズと他2名

他の2名がオマケみたいなタイトルになってしましましたが、個人的な印象なのですみません。他の2名は我々の天の川銀河の中心にブラックホールがあることを観測的に実証した Reinhard Genzel, Andrea Ghez 両博士です。

https://www.nobelprize.org/prizes/physics/2020/summary/

銀河の中心にブラックホールがあるということは最近の観測成果として聞き及んでいましたが実際には誰の仕事なのか知らなかったのでこの機会に知ることが出来てよかったです。おめでとうございます!

さて、ペンローズについて初めて知ったのは大学に入って読書家の友人が『皇帝の新しい心』を薦めてくれた時です。頑張って原文のペーパーバックを購入して読み進めたのですが途中で忙しくなって止めてしまいました。表紙にデジタル表示された皇帝が描かれており今でも記憶に残っていますが、さすがにそのバージョンはもう売っていないようです。

今では電子書籍で読めます。

ペンローズの名前は一般相対性理論や宇宙論を勉強したときに何度も目にしました。今回の授賞理由になったペンローズ・ホーキングの特異点定理やペンローズ・ダイヤグラムなど一般相対論やブラックホールの物理学を扱う教科書には必ず出てきます。個人的にはペンローズと言えばやはりツイスター空間の提唱者としてなじみ深く、その教科書

は今でも手元に置いています。ツイスター空間の真髄は複素構造を持たない4次元時空を$\cp^3$すなわち4次元球面$S^4$上の$S^2$束(バンドル)を用いて表現するという手法で、これにより4次元時空に正則性を導入できるというのがミソです。つまりツイスター空間を使うと4次元の物理量を2次元スピノールの組み合わせで表すことができ、2次元の物理、特に弦理論との関連で発展が著しい2次元共形場理論の知識を適用することが出来ます。私の指導教官だったナイアが1988年にツイスター空間を用いるとある種のグルーオン散乱振幅が簡単に求まることを示しました。2003年の暮にウィッテンがこの結果を発展させる論文を発表してからツイスター空間を用いた散乱振幅の計算に飛躍的な進歩がみられました。このあたりの話についてはこちらで解説したので参照してください。

この発展を受けて2005年の年始にオックスフォードで Twistor string theory workshop というのが開催されました。ナイアが発表するというので私も参加させてもらいましたが、その時、直接ペンローズの講演を聞けたのはいい思い出です。末席からではありますが一流の学者たちの歓談の様子に触れることができ、感激したことを覚えています。感激の記念にと当時出版されたばかりのペンローズの新著 The Road to Reality をハードカバー(30ポンド)で購入しました。


1000ページ以上もある大著でかさばってしょうがなかったけどオックスフォードからニューヨークまで持ち帰りました。折角なので飛ばし読みしましたがさすがにフォローしきれませんでした。後日、ナイアにこの本の話をしたら参加者の間でもこの本が話題になっていたそうで素粒子の標準理論の章で一部不適当な記述があるとのことでした。確認したところ確かにカビボ角を中性$K$中間子系の解析の中で説明するというおかしな記述がありました(手元にある初版では25.7章の650項)。以前、一連のエントリーで紹介したとおり中性$K$中間子系の話はクォークが3世代の場合に弱い相互作用での$CP$対称性の破れることを示すのにもちいられるもので、2世代モデルのカビボ角とは関係ないはずです。素粒子物理の現象論のややこしい話はさすがのペンローズでも混乱したのかなと当時思ったものです。おそらく改訂版では修正されていると思いますが、まだ確認していません。今では電子書籍

もあるのでスマホひとつでペンローズの大著を読めるようになりました。15年前とは隔世の感がありますね。ペンローズの研究の集大成のような本なので興味ある方は是非電子書籍で購入されてみてはいかがでしょうか。2820円であの分量は安いと思います。私はペンローズは数学者・数理物理学者でノーベル物理学賞には縁が無いのかなと思っていたので、今回の受賞には驚くとともに嬉しかったです。ペンローズ博士、おめでとうございます!将来おそらくツイスター空間の提唱でもう一度受賞できるはずなのでそれまで長生きしてください。