2019年11月24日

アニメ映画、市民駅伝

去年もこの時期に似たようなエントリーを行いましたが、今年も恒例の市民駅伝が無事終了しました。去年と同じ1区を走ることになったので、前回の反省を活かしてスタートから飛ばしましたが初めの500mほどで失速してその後は我慢のレースになってしまいました。後半はヘロヘロになり一気にペースが落ちてしまいました。ただ、距離が前回から400m短くなったので何とか目標タイム以内に収めることができ、他のメンバーに迷惑をかけずに済みました。1区の区間距離2.9kmが正しいとするとキロ4分7秒ペースで走ったことになります。前回は4分16秒ぐらいだったので少しは良かったのでしょうか。練習ではこのタイムでは走れなかったのでやはり本番のレースでは気合が入って無茶しているようです。毎年レース後に来年はもう少し練習しようと思うのですがいつも10月になって焦り始めて何とかごまかしごまかしで走っているので改善しないといけないですね。とはいえ、あまりプレッシャーになるのも良くないので体調管理もかねて気長に取り組みたいと思います。走り過ぎるとケガの危険もあるので。

駅伝の後は子供が楽しみにしていた『アナと雪の女王2』を家族で見に行きました。前作はDVDで子供と何度も見たので興味深く見ました。子供も大人も楽しめるアニメミュージカルでした。個人的には前作よりも面白かったです。ミュージカルと言えばCATSの映画が近日公開されるそうです。アニメではなく実写とのこと。もし機会があれば観てみようと思います。とはいっても最近は子供が見たいものしか劇場では見ていませんが。先月は去年同様、子供のお友達のパパにチケットを融通してもらってプリキュアの映画を子供2人パパ2人で観に行きました。去年は歴代のシリーズキャラクター全員集合の豪華版だったので圧倒されましたが、今年は何故か途中で眠くなって寝てしまいました。チケットもらったのに悪いことしました。ただ、子供たちは楽しかったようで良かったです。来年は小学生なのでプリキュアの映画に行くことはもうない気がします。

2019年11月20日

Lotus Sutra (法華経):法の下の平等思想

NHKの『100分 de 名著』が再放送されています。最近は小松左京の作品や大江健三郎の『燃え上がる緑の木』などが紹介されていて興味深く拝見していましたが、今月は法華経が取り上げられています。

https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/75_hokekyou/index.html

指南役の植木雅俊さんは、サンスクリット語の原典を読み込んで正に人生をかけて法華経の思想を理解した方だけに、その解説は素晴らしいものでした。早速本屋で近著


を購入しました。さすがに全文は読み切れていませんが、序文と各章の『解説』を読むだけでも法華経の真髄に触れることができるはずです。本来なら人生を掛けて修行しないと得られないような教えがこのような貴重な本のおかげで知識として得られるとは非常に有り難いことです。

Wikipediaによると法華経(Lotus Sutra)は大乗仏教(Mahayana)の代表的な経典であるとのことですが、植木さんの解説(75ページ)によると法華経は小乗仏教、大乗仏教にある差別思想を越えてより一般に誰もがブッダになることができると説いています。この点で法華経は原始仏教の平等思想への回帰を目指していると強調されています。植木さんの解説で特に印象深かったところ(274ページ)を少し長くなりますが引用します(下線筆者)。
 仏教では人間からかけ離れた絶対者的存在を立てない。中村元先生は「西洋の絶対者(=神)は人間から断絶しているが、仏教において絶対者(=仏)は人間のうちに存し、人間そのものである」(『原始仏教の社会思想』、261頁)と言われた。決して個々の人間から一歩も離れることはない。仏教は、人間を原点に見すえた人間主義であり、人間を”真の自己”(人)と「法」に目覚めさせるものであった。
 「人」は具体的な人格的側面、「法」は普遍的な真理の側面を捉えたものである。これは、人間と真理との関係を捉える仏教独自のものの見方だと言えよう。仏教は、「人」と「法」は一体であるべきだと説いた。「法」は宙ぶらりんの状態では価値を生じない。「人」の生き方に具現されてはじめて価値を生じる。原始仏典に「私(釈尊=人)を見るものは法を見る。法を見るものは私を見る」(『サンユッタ・ニカーヤ』)とあるように、その「法」を覚ったことで釈尊という「人」はブッダ(目覚めた人)となった。その「法」は、釈尊が発明したものでもなく、専有物でもない。誰にも開かれている。その「法」を「人」に体現して、「真の自己」に目覚めることが仏教の目指したことであった。 
「法」とは普遍的な真理つまり自然を記述する理論(物理理論)と解釈すると、人間の内面を自然と一体化することが、原始仏教の目指したゴール(の一つ)であり、その自然を象徴するものとして蓮の花(lotus)に仏教の教えが託されたのであろうと感じました。

2019年11月18日

Mathematical Review 104: light-cone quantization 雑感

久しぶりにMathematical Reviewsに寄稿しました。内容はこちら。いまや歴史的な存在の感のある光錐(light-cone)座標についてでした。シンプレクティック構造を用いた量子化(シンプレクティック量子化というらしい)を使って、light-cone座標での量子化を提案するという(モチベーションとしては)素朴なものでしたがこのあたりの基礎論的な内容は少しオールドファッションのようであまり人気はありません。確かに、使う座標が違っても物理的には同じことをしている訳なのだからフォーマルなことにこだわらなければスルーするような内容かもしれません。個人的には複素構造も加味して幾何学的量子化にまで言及してくれた方が話がすっきりしていいのになあという感想を持ちました。

Light-coneと言えば弦理論の量子化が初めて行われた座標ということで有名です。その第一人者の一人であるミチオ・カク先生はニューヨーク市立大学でお世話になりました。カク先生は早くから超弦理論の教科書を執筆されていて、私もその教科書で弦理論をかじっていたので大学院の授業でもてっきりカク先生が教えているのだろうと思っていましたが、実際には先生は執筆活動やテレビ・ラジオでの普及活動に忙しく、大学では学部生向けの天文学の授業しか講義されていませんでした。一度、その天文学の授業のティーチングアシスタント(TA)になって、授業を垣間見たことがあります。ベストセラーになった先生の著書



が参考図書になっていて充実した内容かつエンターテイメント性もあり学部生への講義のお手本のような授業でした。私がTAをしたころはVISONSをちょうど書き終えた頃でどちらの本も興味深く読みました。どちらも分かり易く書かれていてお勧めです。Hyperspaceのほうは弦理論に関連付けた多次元世界の解説、VISIONSのほうは素粒子理論家による未来予測といった内容だったと記憶しています。

2019年11月1日

有給休暇取得日数の自動計算

以前に作ったシステムを再利用することになったので一部紹介します。有給休暇は労働基準法で認められた労働者の権利です。最大限利用しましょう!有給休暇の取得日数の計算は例えば


例として社員のメールアドレスが uid@example.biz で与えられているとしましょう。ここで、uidは社員のユーザーIDです。有給休暇の計算は入社日が分かれば計算できるのでmysqlのデータベースに以下のコマンドで yukyu_usr というテーブルを作成します。
-- データベース: `intra_example`
-- テーブルの構造 `yukyu_usr`
CREATE TABLE IF NOT EXISTS `yukyu_usr` (
  `id` int(11) NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  `uid` varchar(120) COLLATE utf8_unicode_ci NOT NULL,
  `name` varchar(120) COLLATE utf8_unicode_ci NOT NULL,
  `start_date` date DEFAULT NULL,
  `hold` decimal(3,1) DEFAULT NULL,
  `used` decimal(3,1) DEFAULT NULL,
  `status` int(1) NOT NULL DEFAULT '0',
  PRIMARY KEY (`id`)
) ENGINE=MyISAM  DEFAULT CHARSET=utf8 COLLATE=utf8_unicode_ci AUTO_INCREMENT=1 ;
start_dateには入社日を設定します。ステイタスが"1"の場合を有効とします。

あとは毎月1日にこのデータベースを更新すればいいだけです。作成したファイルは以下の通りです。


このファイルを例えば毎月1日の午前1時20分に起動させる場合はcrontabに

20 1 1 * * root php -q /var/www/html/intra_example/yukyu_auto01.php

と記述します。cronの設定については


などを参考にしてください。