重さ2、次元1でレベルが100までの素数で与えられる保型(モジュラー)形式を調べました。LMFDBの計算結果をこちらにまとめておきます。保型形式をq-展開したときの係数 ap(ヘッケ固有値)のリストです。この係数は素数の係数だけからすべて求まるので p として100までの素数を選んでいます。保型形式のレベル N も100までの素数に限定しています。なので p≠N のとき gcd(p,N)=1 です。重さ2の保型形式の場合、解析的ランク(analytic rank)は0か1で与えられ、0と1の場合それぞれについてリストを作成しました。ただし、ここで解析的ランクとは保型形式のL-関数の解析的ランクのことで、詳しくはこちらを参照ください。
gcd(m,n)=1のとき aman=amn なので aN=1 から一般に an にはN倍についてのスケール不変性があることがわかる。N=11の場合は、a5=1 でもあるため mod 5 の性質もあることがわかる。実際、こちらのサイトによるとN=11の場合は ap≡p+1 (mod 5)(ただし、p≠11)となることが Ramanujan によって証明されているそうです。同様にして、N=37の場合は ap≡p+1 (mod 3)(ただし、p≠37)、N=73,89の場合はap (p≠N) が偶数となることが分かる。また、N=17の時も a2=−1≡1 (mod 2) なので ap (p≠2,17) が偶数となる。
なお、これらの係数は |ap|≤2√p を満たすことが知られているが(一般の重さ k の場合は |ap|≤2pk−12 )、上のリストもすべてこの条件を満たしていることがわかる。例えば、|ap|が比較的大きい N=37, p=71 の場合も |a71|=15<2√71=16.85⋯ となっている。
次に analytic rank 1 の場合は以下の通り。
この時は aN=−1 となるため、係数にmod Nの性質が陽に表れることがないと予想できる。ただし、N=61のときは a7=a13=1 なので他の場合よりも係数の規則性(巡回性)があり、扱いやすいはずである。とはいえ、解析的ランク0の場合もよく分かっていないので、まずはそちらの理解を深めたいと思います。
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