2024-05-14

ランダウ-リフシッツ「場の古典論」ほか

前回のエントリーでシュワルツシルト計量がアインシュタイン方程式を満たすこと確認した。その際に久しぶりに手に取ったランダウ-リフシッツ「場の古典論」


ロシア語では Ландау и Лифшиц と書く。(英語では Landau and Lifshitz) 学部生の時に購入してすぐに挫折したけど、今ならだいぶ読めますね。少しは成長したか。一般相対性理論、宇宙論の分野では伝統的に $(-+++)$ のミンコフスキー符号が用いられる。この分野の有名な教科書もこれに倣う。



ランダウ-リフシッツでは場の量子論で慣習的な $(+---)$ 符号を使うので個人的にはとても参考になりました。ただ、ソ連時代の教科書だけあってレベルが高い。多くの途中計算が省略してあり初学者には読みこなすのが大変です。調べてみたところそんな学徒にとって待望のサイトを見つけました。


なかでも、Schwarzschild解の導出過程(PDF)のファイルは、符号の問題で自分の計算が合っているのか不安になっている最中だったので、丁寧な計算過程がとても参考になりました。作成者が謳っている「理論物理学の脱商品化」という標語には少し意表を突かれましたが、作成者の意気込みが伝わり共感しました。

シュワルツシルト解の導出について丁寧な計算が紹介されているサイトを他にも見つけました。


こちらはSSL化もされていて見やすいサイトになっています。興味のある人たちがどんどん発信して盛り上げていけば自然にみんなの理解が深まるでしょう。理論物理の裾野が広がることは嬉しいことです。(このブログもその一助になれるよう努めたい。)

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