2021-10-03

おすすめのロシア語入門書

前回の続きです。旅行で困らない程度のロシア語をオンラインで学習しようということで色々見てみました。





ただ、さすがに文法が分からないとどうにもならないので調べてみると東京外国語大学言語モジュール(ロシア語)という教育的なサイトを見つけました。ロシア語の文法をざっくり知りたい場合は「ロシア語文法にワンタッチ」というありがたいページがあります。やっぱり動画だけでは限界があるので入門書を購入しようと思い調べてみるとこちら


現役通訳の方が推薦されていた「NHK新ロシア語入門」


を早速購入。私が大学に入った1994年に初版が出たそうです。専門家が推薦されていた通り解説が丁寧で詳しく、巻末の文法表もとても参考になります。学生・初学者には最適な入門書ではないでしょうか。CDも併用しながら学習を進めてきましたが、やはり文法の細々したことが覚えきれません。初心に戻って文法にはこだわらずに日常に使うフレーズを覚えたい、学生ではないのだから試験勉強のような感じじゃいやだなぁと思い直してネイティブのジェーニャさんがまとめた電子書籍


を購入、空き時間にスマホで読み進めています。日常会話で使うフレーズが$100 \times 10 = 1000$個も載っているのでお得です。発音も全てカタカナで振ってくれているので初学者にはありがたい。発音のルール(母音の弱化、子音の有声化、無声化)はややこしいのでルビで直接的に発音できるのは助かります。学生向けの教科書だとやはりいつまでもカタカナを使っていると正しい発音が身に付かないということで敬遠されがちかもしれませんが、ロシア語やスペイン語は英語とは違い日本語に近い発音が多いので入門書ではカタカナ表記を併用してで積極的な発声を促すのはいいことだと思います。(やっぱり語学は現地人に通じてなんぼなのだから。)とはいえ、このジェーニャの1000フレーズを理解するのは文法的な知識がなくてはどうにもなりません。さすがにフレーズ丸暗記では限界がありますし楽しくありません。ということで、ほかに入門書があるか調べてみると最近出た「ゼロからスタート ロシア語(文法編)」


がとても良かったです!冒頭の「文字と発音編」の丁寧な解説、本編「文法編」では格変化の解説を流れの核に据えて基本事項を抑えて行く進め方はとても自然で理解が深まります。全体を通してカタカナのルビが振ってあるのも良心的です。関係代名詞、仮定法など(中3英文法のレベル)は扱わず、あくまで名詞、形容詞、指示代名詞、所有代名詞の格変化をマスターすることを目指した入門書。動詞、前置詞、数詞、慣用句などの基本事項は格変化の学習と並行して無理なく習得できます。学習効果が上がるように例文や単語の選択が練られており、コラムを通して若い執筆陣の現代的な感性に触れられるのもいいですね。帯にあるように「ロシア語入門書の決定版!!」に間違いありません。(とはいえまだ全25課のうち20課までしか進んでいませんが。追記2021/10/16:その後、読了。今は運転中にCDを聞いています。)この入門書を終えたあとに上記の「NHK新ロシア語入門」を進めれば基本的な文法事項はほぼ網羅できるはずです。

その他、ネットで調べると大学講義レベルの充実した内容が動画でも公開されています。ネイティブの先生による「一歩いっぽ文法 ゆっくり学ぶロシア語」は素晴らしい教材です。


また、日本人講師による細かいロシア語文法講義


も貴重な動画教材です。講義用のまとめ資料も公開されていてとても参考になります。

ということで、私が中学生だった1980年代には想像もつかなかったほどロシア語学習の環境は良くなっています。あとは諦めずに地道にやるだけですかね。(う~ん、それが問題。テニスの壁打ちに行くように習慣化できればいいのですが。)

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