2021-02-21

2021年2月 黒岳、釈迦ヶ岳、御坂山から天下茶屋

 朝5時半に出発、7時過ぎに三ツ峠入口の駐車スペースに到着したのですが、駐車スペースは工事車両が数台停まっていて閉鎖されていました。天下茶屋まで車で行けるようでしたが、ここから御坂峠まで登る予定だったので迷った挙句、工事車両の邪魔にならないように道の脇に停めました。


新道峠近くの林道が立入禁止とのこと

およそ1時間で御坂峠まで。昔は茶屋があったようです。御坂峠までの峠道は今はあまり使われていないようですが、昔は馬や籠が通ったであろう幅広の歩きやすい道でした。





峠からは御坂山塊の尾根伝いに黒岳まで。左手に富士を眺めながらの贅沢な尾根歩きです。急登に差し掛かる辺りから雪が増え凍結している部分もありました。アイゼン必要です。






黒岳から釈迦ヶ岳までピストンの予定なので黒岳の展望台は帰りに時間があれば寄ることにしました。日向坂峠への下りは凍結でガチガチになっているところも多く慎重に下りました。この分だと釈迦ヶ岳まではムリかなあなんて不安になっていた所ちょうど登ってくる方がいらしたので釈迦ヶ岳への道を聞いたところ、大きな標識があるので分かり易いですよとのこと。結局、アイゼンは黒岳への上り下りに使用しただけでした。



三ツ峠方面

日向坂峠

府駒山到着

釈迦ヶ岳まであと少し!

釈迦ヶ岳は中央道の上り線で甲府盆地を走っているときにいつも気になっていたので是非一度登ってみたいと考えていました。黒岳からそれほど下りずに釈迦ヶ岳まで行けるかもと希望的観測で地図を読んでいましたが、実際に行ってみると黒岳から予想以上に下るので登り返しがかなりありました。釈迦ヶ岳への最後登りが急なので雪があると嫌だなと思っていましたが、アイゼン無しで登頂できたのは良かったです。そして、晴天のもと素晴らしい景色を堪能できました。南側の富士山はもちろんのこと南アルプスの峰々、八ヶ岳、茅ヶ岳、金峰山、大菩薩嶺など以前に登った山々を見渡せました。甲武信ヶ岳や乾徳山、雲取山など同定できない山もあったのはまだまだ修行が足りないということでしょう。

釈迦ヶ岳山頂から

毛無山方面

御坂山塊の山並みが奇麗です

南アルプス南側

南アルプス北側

八ヶ岳方面

奥秩父方面

黒岳を振り返る


もう一度富士山に挨拶

山頂でおにぎり3つ食べてから黒岳まで戻りました。凍結した雪道は登りの方が気が楽です。





黒岳に戻ったのが13時。時間があったので近くの展望台に寄りました。富士山と河口湖いつみても絵になりますね。


御坂峠まで戻る途中に元気なおじさんとお話ししました。先週、雲取山に行ったけどほとんど雪が無かったとのことです。その後、御坂峠から御坂山まで。御坂山は展望が無いそうなのでこちらのルートはあまり人が入っていないようでした。途中、電送線の鉄塔がありその付近は林が刈り込まれているためとても眺望が良かったです。河口湖にかかる河口湖大橋がおもちゃの橋のように見え聳える富士山とのコントラストに箱庭的な美しさを感じました。






御坂山到着

御坂山山頂付近で若者グループに出会いました。天下茶屋から登って来たとのこと。ネットで知り合ったアウトドア・サークルで今回初めてのイベントとのことでした。今の若者はそうやって活動するのかなんて思いながらいろいろと山の話をしたり聞いたりしました。集合写真を撮るというのでカメラマン役をしてからお別れしました。天下茶屋への分岐を降りると15分ほどで着きますが、途中の階段で左ひざにいつもの痛みが発生しました。8時間近く歩いていたのでこれが限度なのでしょう。



富士には月見草がよく似合う

振り返ると富士山一望、がんばってるねえ(太宰風)

天下茶屋に寄ると決めたのは先日、太宰治の『富嶽百景』を青空文庫で読んで、その朗らかさと率直さに改めて感心したからです。富嶽百景は高校の教科書で一部読んでその後も20代に一度は通読したはずなのですが、その時は全く分かってなかったことが判明しました。冒頭に井伏鱒二と三ツ峠山に登った話が出てくるのですが、これは実際に三ツ峠山に行ったことが無いと分からない話です。また、天下茶屋から河口湖畔の町に行ったり甲府に行ったりする記述がありますが、こういった話も地理感覚(その場所からの富士を見たことがあるかないか)が無いと理解することは難しいと思います。太宰は天下茶屋からの富士はあまりにも立派で御あつらえ向きすぎて恥ずかしくなると言っていますが、その気持ちも分かります。だけど、あの山小屋(天下茶屋)の2階に3ヵ月も滞在していたという事実だけでも太宰は富士山が好きだったのだなあと思います。執筆に集中するためとは言え、3ヵ月も富士山を目の前にして生活するなんて好きでないとできません。『富嶽百景』の朗らかさはやはり天下茶屋での3ヵ月の賜物でしょう。

私は三鷹在住なのでそれなりに太宰の作品は読んでいます。今でも印象に残っているのは『斜陽』、『女生徒』、『お伽草子』、『パンドラの匣』などです。代表作の『人間失格』は付いて行けませんでした。長編より短編が好きですが、中でも『トカトントン』を読んだ時の共感と反感は今でもよく覚えています。玉川上水、万助橋付近での心中事件の経緯を詳細に調べた松本侑子著『恋の蛍』


はとても良かったです。太宰に興味ある人は是非手に取ってみてください。

さて現代の天下茶屋でほうとう鍋(1100円)を頂いてから、2階に展示されている太宰治の資料を見学しました。『富嶽百景』の中で描かれている15の娘さんの写真や記念碑の式典にいらした夫人と娘さんの貴重な写真を観ることができました。一番印象深かったのはあの15の娘さんが長生きされたことです。

天下茶屋前からの景色

御坂トンネルは冬季閉鎖中

記念室無料公開されていました(お店で食事した人限定)

下山しながら御坂山を振り返る


記念室見学後、徒歩で車まで戻っているとあの若者たちが車で降りてきて、乗っていきませんかとのありがたいお言葉!車内では私ばかりが喋りっぱなしでなんだか悪かったかな。とても助かりました!三ツ峠入口で降ろしてもらって帰りは新御坂トンネルを甲府方面へ。一宮御坂ICから中央道に入り都内へ。国立付近から渋滞のため府中ICで降りて帰宅しました。

ルートなど詳しくはこちらから。

0 件のコメント: