2022-10-09

燃える闘魂アントニオ猪木 感動をありがとう!

まだ幼稚園の頃だったでしょうか本屋で「プロレス大百科」という分厚い本を買ってもらったのですが、その表紙のど真ん中にアントニオ猪木が載っていました。当時の私にとっては、超合金、スーパーカーなど夢中になったおもちゃと同列にプロレスラーを見ていた気がします。小学校2,3年生の頃、夕方一人で家に居る際にプロレス中継が放送されていたので良く見ていました。当時、1984年ごろプロレスが大好きでした。馬場、猪木、鶴田、ハンセン、ブルーザーブロディ、ミルマスカラス、タイガーマスク、タイガージェットシン、ザグレートカブキ、アンドレザジャイアント、テリーファンク、ドリーファンクジュニア兄弟、天龍源一郎、上田馬之助、キラーカーン、ハルクホーガン、アブドーラザブッチャーなどなど。大好き過ぎて学校で「プロレス係」をプロレス好きな後藤君(ゴロン)と作って、その活動の一環としてプロレス日記(テレビで見たプロレスの試合をレポートするだけのもの)を付けていました。1学期のみで解散してしまいましたが、その理由はクラスメイトの誰かにプロレスは八百長やでと言われたことがキッカケでした。私としては当然、八百長な訳が無いと思っていましたが色々リサーチするとどうやら勝ち負けが事前に決まっているらしいということがほぼ公然の事実のようでした。この時、人生で初めて「大人の事情」というものが存在することを知って愕然となりとてもショックでした。あの時の落胆というか裏切られた気持ちは忘れられません。でも、リングの試合を見ていた私にはとても八百長には見えなかったなぁ。とにかくプロレスに(勝手に)裏切られた気持ちが強かったのであれ以降、真剣にプロレスを見ることは無くなってしまいました。その後は八百長要素のない競技、特に高校野球、プロ野球、高校サッカー、Jリーグ、サッカーワールドカップに興味が移りました。

とはいえ、あのプロレスが大好きだった頃の記憶は今でも鮮明に覚えています。当時のレスラーはテレビの中だけの架空のスーパーヒーローのようでした。(中学で東京に引っ越してきたとき同級生に鶴田君がいて伯父さんがジャンボ鶴田だと伝え聞いた時には、あのジャンボ鶴田が当然ながら実在するんだと気付いたと共におとなしく穏やかな鶴田君との印象差もありとても驚きました。)なかでもアントニオ猪木は象徴的な存在でその後、スポーツ平和党から参議院議員になりイラクの人質解放の際に大活躍したときに名実ともに国民的スーパーヒーローになりましたね。


以前こちらでも紹介した猪木寛至著『アントニオ猪木自伝』はプロレスファン必読の書です。力道山にゴルフクラブで殴られたり散々理不尽な目にあっても自分は後輩には絶対にそのようなことはしないと誓ったというあの強さ・優しさに誰もが惹きつけられるはずです。経験から育まれた弱者に対する共感、ユーモア精神と詩心に僕らは心を打たれました。

猪木詩集『バカになれ』 アマゾンの履歴を見るとこの詩集購入は2009年1月でした。いま手元にないのが残念です。自伝はアメリカにいるときに読んだもので確かNYの紀伊国屋で購入。クラスメイトで大のプロレスファンだった津坂卓志君に貸したままその後行方知れず。(もう20年も前のことですが。)

猪木と言えば猪木のテーマ曲。


冬の高校サッカー選手権でこの曲が流れるといつも胸が熱くなります。

子供の頃の印象で猪木は死なないと勝手に思い込んでいましたが、訃報に接し絶句しました。最期まで強さ・優しさ、ユーモアを私たちに見せてくれたアントニオ猪木。あなたはいつまでも私たちのスーパーヒーローです。感動をありがとう!

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