菅(すが)首相による推薦候補者の任命拒否をきっかけに最近話題沸騰中の日本学術会議ですが、このブログではILC(国際リニアコライダー)誘致の意思決定にかかわる日本学術会議の動向に注目してきました。今年2月のエントリー「ILC誘致は内閣主導で!(もはや学術界の意見集約は困難)」で紹介したように、ILC誘致に行政・民間が推進に向け力強いメッセージを発している中、学術界の取りまとめ(学者の国会?!)である日本学術会議がILC誘致に否定的な声明を発表したのはとても残念でした。以前のエントリーを引用すると、
学術会議としてはILCは強くは推薦できないという従来の提言を踏襲したものとなっています。結局、政財界からの後押しがあったのに学術界が一枚岩になってILC推進に動けなかったというとても残念な結果になりました。今後ものらりくらりと時間だけが過ぎていくのでしょうか?
との印象は未だ変わりません。ただ、今回の騒動で学術会議のあり方に様々な意見が出たこと及び学術会議の会長にニュートリノ質量の発見でノーベル賞を受賞した梶田先生が選ばれたことから、素粒子実験の大型プロジェクトであるILCの誘致が一気に加速するのではないかと期待しています。東京オリンピックの開催もまだ不透明な中、ILC誘致を次の国家プロジェクトとして官民学が連携して取り組んでもらえればと思います。これまで同様、学術界の意見集約が難しいようであれば行政改革を推進する内閣主導でILC誘致に向けて動き出してもらえないでしょうか。国際理解・平和貢献・科学技術立国といったキーワードでILC誘致を丁寧に説明すれば国民はみんな納得すると思います!
追記:既に研究支援のための10兆円規模のファンド創設が閣議決定されているそうです。例えば、こちらやこちら。年間で数千億円の支援ができるそうなのでILC建設費用の約8千億円もこのファンドがあれば問題ないでしょう。つまり学術会議が懸念している予算問題も解決するのでILC誘致に向けた日本政府による公式な意思表明が来年にも発表されると思います。
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