2025-10-17

ミューオン照射で放射性廃棄物・核デブリの無害化へ ⁉

ミュー粒子(ミューオン)と言えば大学3年生の時の物理実験で宇宙線のミューオンを電子観測してその平均寿命 $2.2 \times 10^{-6} $ 秒を計算したなあ。あのとき、ミューオンってなに?っていう状態から実験を始めたので印象に残っています。後に標準模型を勉強してようやくミューオンが第二世代の荷電レプトンであることが分かりました。電子の約 207 倍の質量をもつ。ちなみに第三世代の荷電レプトンはタウ粒子、電子の約 3500 倍の質量をもつ。ミューオン照射と言えばピラミッドや古墳の内部構造、あるいは火山の地下構造をレントゲンと同じ手法で解析できるので近年、考古学や地質学へ応用されていますが、まさか、放射性廃棄物に照射して無害化できるとは知りませんでした。最終的に無害なマグネシウムと鉛になるそうです。実験で確認されており後は実用化するだけとのこと。何百年もかかると言われている懸案の放射性廃棄物の処理が、一気に解決できるとなると夢のような技術です。この技術を発見・開発された奈良林先生の一般向けの解説動画があるので興味ある方はご覧ください。


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