プリンストン高等研究所では例年、大学院生向けにある特定のトピックについての夏の学校が開かれています。私が参加したのはもう20年前2003年のことでしたが素晴らしい環境だったので今でもよく覚えています。今年の夏の学校のトピックはYang-Mills理論の閉じ込めについてのようです。私の指導教官だったNairの動画も出ていたので大学院生に戻った気分で興味深く見ました。
相変わらずとても分かり易く勉強になる講義でした。ハミルトニアンを用いた3次元 Yang-Mills 理論は長年ナイアが研究してきたトピックで私も2008年に関連論文を出したことがあります。それ以降ほ比較的新しい内容(カシミール効果の計算、超対称性ゲージ理論への応用、非アーベル型エンタングルメントについての洞察)も丁寧に解説されています。ナイアが好きな質量ギャップについての理解も二日目の講義の32分ごろから披露されていて懐かしかったです。100ページ以上の丁寧な講義録も用意されており、意欲のある学生・若い研究者が取り組みやすいよう配慮されています。Yang-Mills理論の(ラージ$N$ではない)非摂動的な手法に興味ある方は是非ご覧ください。
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