個人的な興味で続けている素粒子データ検索システムのデータ更新を行いました。最新版はこちら(日本語、英語)です。素粒子データは Particle Data Group が公開しているサイト
http://pdg.lbl.gov/2019/mcdata/mass_width_2019.mcd
から取得しました。定期的に最新の素粒子情報(質量と崩壊幅)が公開されています。以前は、
http://pdg.lbl.gov/2008/mcdata/mass_width_2008.csv
のように素粒子が持つ量子数(I = アイソスピン, G = パリティ, J = スピン, P = 空間パリティ, C = 荷電共役)やクォーク構成も公開されていました。量子数などについてもスクリーニングできる2008年版の検索システムはこちら(日本語、英語)です。これらのデータには未確定のものも多かったようで、最近は質量・崩壊幅のデータのみが公開されています。2014年版のデータではヒッグス粒子の情報が新たに追加されました。
去年のデータの登録粒子数は214でしたが、今年は212に増えました。3つのニュートリノ($\nu_e$, $\nu_\mu$, $\nu_\tau$) と h(1)(1415), a(1)(1640), a(2)(1700) が新規登録され、K*(892)のうち電荷が+1のデータが生成過程別に2つ登録されました。こちらの情報(去年のものはこちら)によるとK*(892)メソンはハドロン散乱過程で生成されるか$\tau$レプトンの崩壊過程で生成されるかで質量・崩壊幅が若干変化します。去年のデータから粒子名が変更となったものも2つありました。a(4)(2040) が a(4)(1970) へ、D*(0)(2400) が D*(0)(2300) へそれぞれ改名されています。
これらの解析はデータベースの差分を取ることで行いました。mysqlのDBを使っているので
https://qiita.com/Hiraku/items/71873bf31e503eb1b4e1
で紹介されているクエリを参考にしました。
http://pdg.lbl.gov/2019/mcdata/mass_width_2019.mcd
から取得しました。定期的に最新の素粒子情報(質量と崩壊幅)が公開されています。以前は、
http://pdg.lbl.gov/2008/mcdata/mass_width_2008.csv
のように素粒子が持つ量子数(I = アイソスピン, G = パリティ, J = スピン, P = 空間パリティ, C = 荷電共役)やクォーク構成も公開されていました。量子数などについてもスクリーニングできる2008年版の検索システムはこちら(日本語、英語)です。これらのデータには未確定のものも多かったようで、最近は質量・崩壊幅のデータのみが公開されています。2014年版のデータではヒッグス粒子の情報が新たに追加されました。
去年のデータの登録粒子数は214でしたが、今年は212に増えました。3つのニュートリノ($\nu_e$, $\nu_\mu$, $\nu_\tau$) と h(1)(1415), a(1)(1640), a(2)(1700) が新規登録され、K*(892)のうち電荷が+1のデータが生成過程別に2つ登録されました。こちらの情報(去年のものはこちら)によるとK*(892)メソンはハドロン散乱過程で生成されるか$\tau$レプトンの崩壊過程で生成されるかで質量・崩壊幅が若干変化します。去年のデータから粒子名が変更となったものも2つありました。a(4)(2040) が a(4)(1970) へ、D*(0)(2400) が D*(0)(2300) へそれぞれ改名されています。
これらの解析はデータベースの差分を取ることで行いました。mysqlのDBを使っているので
https://qiita.com/Hiraku/items/71873bf31e503eb1b4e1
で紹介されているクエリを参考にしました。
前出の公開サイトをよく見るとニュートリノの情報やクォークの崩壊幅はまだ精度よく観測されていないようで空白となっています。データベース作成にあたり数値データはfloat型で取得したため、これら空白のデータもゼロと表示されます。最新版の素粒子データ検索システムでは、質量・振幅幅の項目でゼロと表示されているデータは、g, gamma, e, p, Lambda(1830)のものを除いて、公開サイトでは空白となっているデータであることに注意してください。